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佐賀県

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概況

佐賀県の被差別部落の統計

調査年 地区数 戸数 人口
1907年 120 609 3806[1]
1921年 22 418 2508[2]
1935年 20 454 2366[3]
1942年 - 135 676[4]
1946年 - - 2366[5]
1958年 10 309 1486[6]
1963年 11 439 地区全体1974、同和関係1396[7]
1967年 12 地区全体603、同和関係335 地区全体2635、同和関係1270[8]
1971年 15 地区全体740、同和関係443 地区全体2548、同和関係1520[9]
1975年 16 地区全体1269、同和関係480 地区全体4133、同和関係1513[10]
1985年 19 地区全体1426、同和関係509 地区全体4616、同和関係1620[11]
1993年 17 地区全体2564、同和関係479 地区全体7399、同和関係1273[12]

原田伴彦によると、佐賀県には被差別部落が非常に少なく「10戸足らずの部落で人口も1000人に満たない」という[13]。ただしこれはあくまで原田個人の見解であり、統計には反する。

1984年7月の資料では、県下の同和地区は11市町村に19地区があり、被差別部落民の数は約1600人とされている[14]。地域的には佐賀市やその近郊など旧鍋島藩領に少なく、唐津市など旧小笠原藩領や東松浦郡に多い傾向にある[15]

川元祥一は佐賀県の部落の数を36地区、最大規模の部落の戸数を228戸、あとは高岸の45戸、その他は数十戸から数戸と記している[16]。唐津市佐志の橋本地区について「江戸時代、橋本の部落は下級警備役として、農民の"隠し田"の摘発をやっていた。そのため、農村に一戸、二戸の部落が配置されていた。少数点在の原因は、このへんにあるだろう」とも川元祥一は述べている[17]。隠し田の摘発役は別名「百姓いじめ」とも呼ばれていた[18]

『ルポルタージュ部落 四国・九州編』282頁によると、佐賀県で番神堂が村の中にあるのは部落だけであり、佐賀県の部落にはほとんど番神堂があるという。そして、佐賀県の部落はほとんど日蓮宗だという。「佐賀県の部落では日蓮宗の人が多いが、この番神堂がなぜ佐賀県の部落にかならずあるのか(現在消滅しているところもあるが、そのような村でも堂のあとがある)、その歴史は解明されていない」と川元祥一は述べている[19]

同書287頁によると、1923年5月の全九州水平社大会に高岸の部落から以下の7名の代表者が出たという。

  • 藤本嘉一(佐賀水平社初代委員長、佐賀市議)
  • 藤本喜作
  • 小林竹一
  • 藤本和三
  • 福島初太郎
  • 藤本太郎
  • 福島豊次

ただし藤本嘉一の出身は高岸ではなく、高岸から50キロ北方の多久地方の部落である[20]

文献

全國部落調査(1935年)

佐賀縣 昭和十年三月現在

326頁

部落所在地 部落名 戸数 人口 主業 副業 生活程度 現在地 備考
佐賀市 上多布施 高岸 三二 一六七 食肉販賣 掃除夫、屠畜業 佐賀市 多布施 3丁目 1969年に上多布施町の一部から多布施が成立。高岸は江戸時代の村名。多布施3丁目が部落であることを、佐賀支部長の小川高次が地図と黒板を使って力説し、『解放新聞』がそれを写真入りで暴露している[21]。小林姓5件、福島姓4件、藤本姓6件。2000年電話帳。
〃 東田代町 江湖端 一八 八五 履物造、俸給生活 日傭其他 佐賀市 今宿町、材木町 1968年まで東田代町は存在。
佐賀郡 本庄村 灰塚 三六 履物造、行商 佐賀市 本庄町本庄 灰塚

327頁

部落所在地 部落名 戸数 人口 主業 副業 生活程度 現在地 備考
佐賀郡 巨勢村 新村 一四 行商、靴工 佐賀市 巨勢町 新村の位置は要調査。
〃 春日村 古賀 三四 農業 佐賀市 大和町大字久池井 大和町大字久池井二本松地内に「佐賀市立春日運動広場」あり。
〃 松梅村 三反田 三九 履物製造 農、漁業 佐賀市 大和町大字松瀬 大和町大字松瀬に「三反田郵便局」あり。
小城郡 小城村 畑田下區 一四 五七 農業、草履作 洋傘、靴修理 小城市 小城町畑田 谷口姓14件。2000年電話帳。
三養基郡 養基村 大野 三三 一四四 農業 日傭行商、牛馬商 鳥栖市 原町 「養基村」は誤記。三養基郡に「基里村」はあった。鳥栖市原町の小字に大野あり。
〃 基山村 宮浦 四五 農業 三養基郡 基山町 宮浦
〃 旭村 儀徳 二一 農業 日傭、修繕業 鳥栖市 儀徳町
唐津市 西濱 五六 三〇六 行商 日傭、竹細工 唐津市 西浜町 福島姓6件。2000年電話帳。
東松浦郡 北波多村 下竹有 三〇 一四九 履物製造 農具職、日傭 唐津市 北波多竹有 下竹有 北波多竹有に河上姓10件。2000年電話帳。
〃 久里村 幸七 三〇 一五八 行商、靴工 唐津市 久里
〃 七山村 瀧川 二〇 一一三 〃、農業 日傭、雑 唐津市 七山滝川
〃 佐志村 橋元 一一五 六一九 履物製造 行商、農、日傭 唐津市 橋本町 浜本姓10件、福島姓2件。2000年電話帳。
西松浦郡 大川村 片竹 一四 六四 行商 牛馬商、農具、農 伊万里市 大川町大川野 片竹 大川町大川野に滝本姓5件、藤本姓7件。2000年電話帳。
杵島郡 武雄町 若宮 二六 一三五 食肉商、屠畜 武雄市 「若宮」の範囲は要調査。武雄市武雄町川良に若宮社がある。関連不明。[22]武雄市若木町川古7843の日子神社も本来は若宮神社である。また、武雄市西川登町高瀬には竹細工の共同作業場があった。
神崎郡 仁比山村 一六 八八 農業 神埼市 神埼町的 神崎郡は神埼郡の誤記。
三養基郡 麓村 三四 鳥栖市 旧麓地区 麓地区に属するのは牛原町、蔵上町、宿町、立石町、原古賀町、平田町、養父町、山浦町、山都町、布津原町、蔵上一丁目~四丁目、桜ケ丘町。鳥栖市山浦町2635に麓刑務所あり。
佐賀郡 久保泉村 赤井手 一一 五六 行商、農、日傭 佐賀市 久保泉町川久保 赤井手

328頁

部落所在地 部落名 戸数 人口 主業 副業 生活程度 現在地 備考
計一九 二〇 四五四 二三六六

同和問題の現況調査報告(1982年)

被差別部落

  • 唐津市 - 1984年7月の資料では3地区ある(当時まだ北波多村や相知町は唐津市ではなかったことに要注意)[23]。A地区は250世帯800人[24]とも、約220戸650人ともいわれ、県下最大の被差別部落である[25]。市街地の西のはずれにあるB地区(八幡町?)は約30戸[26]。市の中心部にあるC地区(栄町?)は20戸足らずである[27]
  • 佐賀市 - 4地区ある[28]。1980年の調査では73戸224人[29]
  • 伊万里市 - 50世帯[30]
  • 北波多村(現・唐津市) - 唐津市北波多田中字千草野と唐津市北波多岸山字井川谷に改良住宅あり。47戸[31]

施設等

番神堂

  • 蓮成寺 - 佐賀市鍋島2丁目19-1
  • 正福寺 - 佐賀市大財1丁目5-69

隣保館の場所

改良住宅

  • 岸山改良住宅 - 唐津市北波多岸山498番地27
  • 立園改良住宅 - 唐津市北波多田中1458番地29
  • 新屋敷改良住宅 - 唐津市厳木町岩屋530-19(2003年から2007年に建てられたもので同和住宅かどうかは要調査)
  • 本鳥栖アパート - 鳥栖市本鳥栖町1477番地(同和住宅かどうかは要調査)
  • 萱方アパート - 鳥栖市萱方町235番地(同和住宅かどうかは要調査)
  • 佐賀県佐賀市多布施3丁目13-13近辺(天祐寺の墓地の裏)にある集合住宅群も改良住宅である[32]

このほか武雄市武雄町大字富岡9638-1の市営第二赤尾住宅も同和住宅の可能性あり。要調査。

教育集会所・同和対策集会所

  • 佐賀市立同和教育集会所 - 佐賀市神園四丁目1番11号
  • 佐賀市立田代ふれあいセンター - 佐賀市田代二丁目9番34号
  • 佐賀市立大和教育集会所 - 佐賀市大和町大字池上1745番地
  • 佐賀市立久保田教育集会所 - 佐賀市久保田町大字久保田389番地
  • 唐津市唐津同和教育集会所 - 唐津市二タ子三丁目7番23号
  • 唐津市相知同和教育集会所 - 唐津市相知町大字伊岐佐甲774番地2
  • 人権ふれあいセンター唐津 - 唐津市八幡町623番地
  • 人権ふれあいセンター相知 - 唐津市相知町伊岐佐甲54番地3
  • 人権ふれあいセンター北波多 - 唐津市北波多竹有2789番地3
  • 伊万里市立同和教育集会所 - 伊万里市立花町1542番地29
  • 鹿島市立教育集会所 - 鹿島市大字高津原3307番地2
  • 鹿島市立同和教育集会所 - 鹿島市大字高津原3354番地
  • 多久市立鳥居原教育集会所 - 多久市北多久町大字小侍1882番地1
  • 多久市立同和教育集会所 - 多久市北多久町大字多久原7026番地28
  • 鳥栖市同和教育集会所 - 鳥栖市元町1228番地2
  • 小城市下畑田教育集会所 - 小城市小城町畑田634番地

関連団体

  • 部落解放同盟佐賀県連合会事務所 - 佐賀県唐津市栄町2588-11 佐賀県解放会館 2F
  • 部落解放同盟佐賀支部 - 佐賀県佐賀市多布施3-16-15
  • 部落解放同盟唐津支部 - 佐賀県唐津市八幡町623
  • 部落解放同盟事務所 - 佐賀県唐津市栄町2588-11
  • 部落解放同盟相知支部(人権ふれあいセンター相知) - 佐賀県唐津市相知町伊岐佐54-3
  • 部落解放同盟伊万里支部
  • 部落解放同盟多久支部
  • 部落解放同盟北波多支部
  • 自由同和会佐賀県本部 - 佐賀県佐賀市天神2-2-28 松尾天神ビル902
  • 全日本同和会佐賀県連合会 - 佐賀県佐賀市成章町7-29
  • 全日本同和会佐賀県連合会会長宅 - 佐賀県佐賀市鍋島町大字蛎久RC9-928
  • 全日本同和会佐賀支部 - 佐賀県佐賀市神園4-1-11
  • 全日本同和会相知支部 - 佐賀県唐津市相知町伊岐佐774-2
  • 全日本同和会多久支部 - 佐賀県多久市北多久町大字多久原7026-28
  • 全日本同和会鹿島支部 - 佐賀県鹿島市高津原高津原3354
  • 全日本同和会佐賀県連合会伊万里支部 - 佐賀県伊万里市立花町1542-29
  • 全日本同和会唐津支部 - 佐賀県唐津市二タ子3-7-23
  • 全日本同和会鳥栖支部
唐津民報255号(2015/10/18)
平成26年度決算特別委員会審査
突出する同和関連予算
-市民の人権が尊重される社会へ-
平成26度決算特別委員会で、人権啓発予算が、同和予算に多くが使われていることが明らかになりました。
日本共産党は、人権は最も尊重されるべき事だと考えます。
しかし、唐津市の人権啓発予算は、「同和事業にあまりにも特化」したものとなっており、早急な改善をおこない、全ての市民の人権が尊重される社会への予算に改めなければならないと考えています。
10世帯を3人で対応
全日本同和会相知支部は、10世帯18人で構成されています。
市は、同和集会所に2人の事務員と一人の支部長を配置し、運営費人件費あわせて約1000万円の予算を使っています。(支部長には月2万円の車の借り上げ料を支給)
全日本同和会唐津支部(36世帯62人)への補助金として約1000万円が使われています。
年間1億1018万円
同じように、部落解放同盟唐津支部(177世帯・366人)への補助金は約2000万円が毎年使われています。
加えて、「人権ふれあいセンター」運営費として約2760万円が予算が使われています。その外にも約2700万円が人権・同和対策費として使われています。
平成26年度決算でも1億1018万円にも及び、そのほとんどは、一般財源で賄われています。

出典

  1. 留岡幸助「特種部落と其人口」(『人道』69号所収、1911年刊。1907年調査)
  2. 内務省社会局「全国部落統計表」(内務省社会局『部落改善の概況』所収、1922年刊。1921年調査)
  3. 中央融和事業協会『全国部落調査』(1936年刊。1935年調査)
  4. 同和奉公会『産業調査報告」(1943年刊。1942年調査)
  5. 厚生省よりGHQ民間情報教育局に提出された報告(『資料・占領期の部落問題』所収、1991年刊)
  6. 厚生省社会局「同和対策要望事項調査」(厚生省『同和行政の手引き』所収、1961年刊行。1958年調査)
  7. 内閣総理大臣官房審議室『全国同和地区実態調査結果』(1968年刊。1963年調査および1967年調査)
  8. 内閣総理大臣官房審議室『全国同和地区実態調査結果』(1968年刊。1963年調査および1967年調査)
  9. 内閣総理大臣官房審議室『全国同和地区調査結果の概要』(1972年刊。1971年調査)
  10. 総理府内閣総理大臣官房同和対策室『全国同和地区調査結果の概要』(1976年刊。1975年調査)
  11. 総務庁地域改善対策室『昭和60年度地域啓発等実態把握―生活実態把握報告書―』(1987年刊。1985年調査)
  12. 総務庁地域改善対策室『平成5年度同和地区実態把握等調査―地区概況調査報告書―(統計表編)』 (1995年刊。1993年調査)
  13. 『東北・北越被差別部落史研究』363頁
  14. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  15. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  16. 『ルポルタージュ部落 四国・九州編』287頁
  17. 『解放新聞』1985年11月18日付、川元祥一「佐賀県の部落で 終」
  18. 『解放新聞』1985年11月18日付、川元祥一「佐賀県の部落で 終」
  19. 川元祥一『被差別部落の生活と文化史』75頁
  20. 『ルポルタージュ部落 四国・九州編』287頁
  21. 『解放新聞』1985年10月7日付、川元祥一「佐賀県の部落で 2」
  22. http://www1.saga-s.co.jp/news/saga.0.2273258.article.html
  23. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  24. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  25. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  26. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  27. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  28. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  29. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  30. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  31. 山名伸作「福井県と佐賀県の同和地区現地研修記」
  32. 『解放新聞』1985年10月7日付、川元祥一「佐賀県の部落で 2」